「お金」について考えませんか?②:「エンデの遺言(根源からお金を問うこと)【第3章】」
「世界経済は巨大なカジノと化している」
現在、企業のキャッシュ・フローの25%以上が「利払い」に当てられています。
80年代には15%で、年々増加しているようです。
このような経済に異議を唱え、「エージング・マネー(老化貨幣)」を推奨した思想家「シルビオ・ゲゼル」について、この本の第3章で書かれています。
・エンデの遺言「根源からお金を問うこと」
-著者:河邑厚徳 先生 + グループ現代
ゲゼルの生き方からは、「自身の意思(価値観)」を貫く「難しさ」、それと「大切さ」の両方を学べます。
プラス利子が発生する現代システムが「本当に当たり前なのか」という観念から、「エージング・マネー(老化貨幣)」推奨を貫くゲゼルの生き方に勇気づけられます。
communityとは「お互いに」「与えあう」
「たった6%の人間が、地球上の富の59%を独り占めにしている」
地球上の人間の半数が栄養失調などで苦しみながらの生活をしている反面、ごくわずかな人たちに富が集まる現代の経済システム。発展途上国の累積債務2,000億ドル以上が保健衛生、教育に当てられるだけで「年間700万人」の子どもたちが救われるそうです。
シルビオ・ゲゼルはそのような社会を実現する為に、様々な障害に立ち向かいます。
多くの支持者も得ていきます。
① 無視されても、反対されても、逮捕されても
政府からの妨害により職を失っても、自由経済の主張が退けられても、無視されても、逮捕されても、自身の正義(価値観)を貫きます。
第一次世界大戦中に亡くなるまで、自由貨幣による自由で公平な、繁栄する経済秩序(自然的経済秩序)を主張します。
② シュヴァーネンキルへン、ヴェルグルの奇跡
ドイツのシュヴァーネンキルへン、オーストリアのヴェルグルではそれぞれ、「ヴェーラ」「労働証明書」と言われた地域貨幣を発行していました。
ゲゼル理論を支持したそれらは、世界中が不況と失業に苦しむ中で貨幣循環を促し、大きな成果をあげていたようです。
③ 独自通貨でcommunity
2,000以上の地域通貨システムにより、経済だけでなく「お互いに」「与えあう」持続維持可能な社会を実現しようと取り組まれています。
地域の共同性と経済再建のため、ゲゼル理論は世界中で注目されています。
お金とは本来、「支えあう」ためにあるものかもしれません。
自身の価値観を貫く
シルビオ・ゲゼルは「明確な価値観」を持ってエージング・マネー(老化貨幣)を推奨し続けました。
明確な価値観は「自身の行動」も勇気づけるものだと思います。
まずは一つ、あなたも自身の価値観を見つけてみませんか?