反脆弱性(上)第1部・第2部:人は本当は「反脆い(打たれ強い)」

我々はなぜ「脆い」のか

第一部(この著書では「ブック」と表記)では「反脆さ(「脆さ」の反対の言葉としてこの著書で利用)とは」、第二部では「現代性と反脆さの否定」テーマ。

本来人間は反脆い、反脆くなる能力が携わっているが、現代性がそれをなくしていることが説明されています。

現代社会(領域依存、職業性)の性質、慢性的なストレスが反脆さを奪っており、また、意識せず反脆さを実現しているが「変換能力のなさ」がそれを見落としている、と著者は指摘しています。

いかに変化が起きる環境に身をおくか?

著者の言いたいことは、過剰反応(失敗に対して修正しようとする力)と過剰補償(人間に蓄えられている余力)をいかに利用して「反脆さ」を手に入れるか?です。

集団の中で「失敗する人がいる」からこそ集団が成長できる
(個の失敗が集団の反脆さとして還される)

安定した(と見られている)職業と、ランダム性のある職業(著書ではタクシーの運転手等)の安定度に差はない
(むしろ、自ずと変化に対応している「ランダム性のある職業」の方が大きな悪い変化の影響を受けづらい)

変動性のある環境でのストレスは慢性化しない
(過剰反応、過剰補償が活きる)

「不協和音を感じる環境に適度に携わる」ことで人間本来の反脆さを磨ける、という主張です。
「個の失敗」が自身の場合もあり得るため、「リスクを小さくしておく」ことで影響を緩和する必要がありますが、これについては「第3部」で書かれています。

反脆くなるための考え方

単に忍耐、努力で反脆くなるのではなく「本来の能力を活かす環境」を手に入れるためのヒントが書かれた部です。

オンラインサロンでも反脆さを得られる可能性があります。
(普段の環境と異なる、且つ、それほど近しくない方との交流により得られるノウハウや気づきが、反脆さを得られる機会となる)

コーチング等と組み合わせて「自身の価値観、強み、弱み」を見出し続けると、ブレない(他人と比較しない)人生を実現できそうですね。

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