「お金」について考えませんか?③:「エンデの遺言(根源からお金を問うこと)【第4章】」
「お金は人類の叡智が生んだもの」
「お金は変えられます。人間が作ったものだから」
エンデの遺言の第4章は「地域通貨」についてです。
この章を読むと、お金を稼ぐことへの「価値観」を考え直すことができます。
・エンデの遺言「根源からお金を問うこと」
-著者:河邑厚徳 先生 + グループ現代
「何のためにお金を稼いでいるか?」
「なぜ、お金が欲しいと思うか?」
地域通貨の存在から新たな価値観を見つけられるかもしれません。
地域通貨は「お金以外の価値」を生み出す
「世の中、お金がなければ何もできない」
いつ頃からか、お金に対してそんな考えを持ってしまいます。
世の中には、そのような考え方にならない「地域通貨」が存在します。
① 米国地域通貨「イサカアワー」
コミュニティの一員となることで、相互扶助を生み出すのが「イサカアワー」です。
たったの1ドルで自身のサービスを広告に載せることができたり、自身で稼ぐイサカアワーが足りない場合は「自身ができる他の何か」と合わせて交換することができる仕組みです。
地域内のコミュニティで繰り返し利用されることで、地元資産が「地元の雇用やビジネス」に還元されます。
② 旧東ドイツの「交換リング」
交換リング「専用口座」を開設し、サービスやモノの値段を「自分たち」で決めます。
専用口座の通帳で受け取り、支払いが行われます。
また、「残高がプラスの口座」には月1%、年12%を差し引くシステムが採用されているため、参加者はできる限り「ゼロ」に近づくように努めます。
顔の見える関係の中での取引であるため、イサカアワー同様、これらで生み出された価値が外へ出て行くことを抑制できます。
③ スイスの「ヴィア銀行」
利子のつかない独自単位の通貨を扱う銀行。
中小企業のための銀行です。
低い利子で融資が可能。「使うためのお金」として存在している「ヴィア」。
スイスフランと共存し、地域経済活性化に貢献する通貨です。
全てに共通していることは、「利益追求」ではなく「相互扶助」を目的としていること。
様々な地域通貨は、本来のお金の姿である「交換のための道具」を実現させるために存在しています。
新たな価値観を生み出す地域通貨
お金を手にする目的が「相互扶助」であれば、今とは違った世の中になっているかもしれません。
地域通貨の考え方が広がると、世界の経済格差は縮小され、救われる国が増えるかもしれません。
我々も身近な中であれば「相互扶助」ができるはず。
地域通貨の考え方を活かせる「何か」を探してみませんか?