「遺伝子」vs「環境」:脳科学は人格を変えられるか【第3章】【第4章】

「昔からネガティブだった」
「両親もネガティブだから」

そんなふうに自分の性格を決めつけていたりしませんか?

そんな方は、遺伝子と「レイニーブレイン(雨天脳:ネガティブ回路)」に関する知識を得て、あなたのバイアス(偏り)を見直してみませんか?

・脳科学は人格を変えられるか?
 -著者:エレーヌ・フォックス

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この本の「第3章」と「第4章」では、「なぜ人は不安、恐怖に反応するか」と「遺伝子と環境」について書かれています。

「不安を感じること」は決して悪いことではありません。
ただ、楽観と悲観のバランスが重要。

また、不安を感じやすい遺伝子が存在することも事実ですが、それで必ずネガティブな性格になってしまう訳でもありません。

性格ではなく「環境」を変える

性格を変えようとせず、「環境」を変えるだけでも思考は変わります。
「同じような環境」で日々を過ごすことが多いのであれば、「新しい環境でものの見え方」を変えてみましょう。

大げさなものでなくても、オンラインサロンなどであれば始めやすいのではないでしょうか。

① 「不安」を感じられない人は騙され続ける
脳内の「扁桃体」という部分が「不安」を感じる際に強く働きます。
その判断は「相手の表情がどう見えるか」だけです。

ここが損傷してしまうと、おびえたような恐怖の表情に対して「無表情、中立的」と判断してしまいます。
「楽しそう」「怒っていそう」は認識できるのに、です。

自然の脅威とともに進化した「脳の原始的な組織」が、現代人の脳でも反応するようになっています。
危険から身を守るために。

不安を感じられることは、幸せな側面でもあります。

② 可塑的な遺伝子
ドーパミン受容体D4遺伝子が長い方は、アルコールを大量に摂取してしまう傾向があります。
ただし、「周囲に大量に飲酒する人がいる場合」のみ。

また、セロトニン運搬遺伝子の発現が少ない方は、「ポジティブ」、「ネガティブ」のどちらにも敏感です。
よい環境であれば利益を多く引き出せますし、逆に負の環境であればその影響も大きくなります。

遺伝子は「単独」でなく、「環境」と結びつくことで大きな影響を発揮します。

③ 後成遺伝学(エピジェネティックス)
近年成長が著しい学問。
その研究で、以下のようなことが発見されています。

 ・遺伝子は体験によって生きてるあいだじゅう変化する
 ・そのような変化がDNAの配列そのものに影響せずとも次世代に受け継がれる

「日々の選択」が、「次世代」へも影響を与えます。


どのような経験をするかで遺伝子は「ポジティブ」にも「ネガティブ」にもなります。

バランスが大切

様々な分野で「バランス」は大切ですが、脳にも同じことが言えます。
悲観しすぎず、楽観しすぎず。
それは環境で大きく左右されます。

まずは「いつもと違う10秒でできる行動」を1つ、やってみることから始めませんか?

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