備えあれば憂いなし:「影響力の武器【第1〜4章】」

「心理学を学ぶとどんなメリットがあるのか?」

いまひとつ「ピンとこない」という方にお勧めの本です。

 ・タイトル:影響力の武器
  -著者:ロバート・B・チャルディーニ 先生

自分への「影響力(どんな心理学的原理が要請を受け入れる様に影響するか)」を理解し、その「影響力」から自分と身近な(大切な)人を守れる知識を得られます。

自動的な「イエス」を回避する

丁寧な表現で書かれていてます。

450ページという厚さですが、分かりやすくて読み易いです。

各章の最後に「まとめ」、「設問」があり、演習ができる様になっています。

【心理学の6つの原理】

① 返報性
相手に「借りがある」と思わせて、普段なら受け入れない要求を受け入れさせてしまう。
例えば、最初に「無理目な要求」を提示して「拒否させる」様に仕向け、次に譲歩した条件を出す。
(「拒否したら譲歩」法)
恐ろしいほどの威力がある原理。

② コミットメントと一貫性
人はひとたび決定を下すと、一貫した行動をとる様になる。
減量クリニックの例では、「自身の減量目標を多くの知人に知らせる」様に促すことで、一貫性を生み出す。

③ 社会的証明
行動する人が多いことほど、正しいと判断する原理。
どの様に行動するのが正しいかを決める際に適用されやすい。
困っている人がいた場合、「ひとり」なのか、「他に多くの人がいる」のかで行動が変化する。
「ひとり」の時は助けても、「他に多くの人がいる」場合は「大勢の傍観者」となることが多い。

(他の3つの原理は【5〜8章】で紹介予定)


買い物に行った際に「最初はその気がなくても買ってしまった」経験、ありませんか?

または、「想定以上の出費になってしまった」経験はありませんか?

これら心理学的原理が働いた結果かもしれません。

原理の存在を認識し、自動的な「イエス」を回避しましょう。

「影響力」から身を守る

自身がどんな原理に影響されやすいのか、それを知るためにも良い本です。

まずは「最も影響されやすい」と感じる原理を1つ、克服することから始めてみてはいかがでしょうか?

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